お正月も近づいて来ていますので神様のお話を少しばかり記したいと思います。
一般に、高位の神様が直接的に降臨されて、この世で姿をお現わしになられるということはないとされています。それは高位の神様の世界とこの世では次元があまりにも違いすぎるからです。もし、神様がお姿を現わされたとしたならば、それはお使いの神様だったり、お使いの神様の更なるお使いだったりと、神様の世界には幾重にも段階があるようなのです。このことについては神道でもスピリチャリズムでも同じ様な内容の事が説かれています。
以下は、あるYさんという女性に憑依現象が起こり始め、その友人の霊能者Mさんと私との三人で、約2年間に渡った数百体に上る霊達にお祓いを修した際、突如として憑かってきた神様に関するお話となります。その部分のみ封印を解いてみる事に致します。
◆Yさん母親の実家のお祓い 〈2月24日〉
霊能者のMさんから連絡が入り、ここ最近、憑霊現象が始まっていたYさんのお母さんの実家の井戸の女神さまが、髪振り乱して、もの凄い形相で夢に現れて訴えて来ているということでした。Yさんのお母さんから話を伺うと、実家では全く神事も行わずに井戸を埋め、その上にアパートなどを建てており、家の中では様々な良くない事が起きてメチャクチャな状態になっているということでした。頑固で話を聞き入れようとしないお婆さんを何とか説得し、神事を執り行う日を2月24日に決める。
家の中の神棚の前に祭壇を設けて神事を執り行ない終えた後に、突如としてD家の氏神様系列の男神がYさんに憑かって来て、D家の人たちに向かって語り出した。
(神さま)
「お前達はいったいこれまでに何をしてきたのだ。・・・まとものなはこれ(Yさんの母親)だけだ。・・・・・・とにかくこの家を終わらせることに決めているのだから、もうすでに遅いのだ・・・」と。
回りには氏神のお使いのおキツネさんの姿もMさんの霊眼には見受けられたという。
(私)
「今回、縁あって県北の野蒜にある白鬚神社より参りまして、神さまとD家の方たちの間に入って神事を執り行いました神主でございます。何とぞ、これらの者たちに“神まつり”の仕方などを教えますので、今ここで断を下さずに、暫くの間ご猶予を賜るわけにはいかないものでしょうか」と繰り返し訴え続けた。
暫くの間、沈黙が続いた後、
(神さま)
「それでは今回だけは様子をうかがうこととする」と語られ、そのまま昇神(お帰り)なられて神憑かりは終わった。
その直後に今度は、一郎さんという、Yさんのお母さんのおじいさんにあたる霊が降りてg来て様々な事を語り始めた。この霊は、前回、白鬚神社にやってきた霊である。D家の人たちを戒め、生前、畑仕事をした眺めの良い場所にまた行ってみたい等と暫く話をした後に帰って行った。
それら一切の神(霊)憑りが終了した後、集まっていたD家の皆さんには神まつりの仕方の詳細を話して聞かせた。
◆Yさん母親の実家の神さまが神社に来られた 〈4月4日〉
霊能者Mさんから、「数日前から、Yさんのお母さんの実家の神さまが再度憑って来られて、全くD家の者たちの心が改まっていないので、Yさんも含めた一族の者たち総ての命を持っていくと語られているので、どうか再び神事を執り行って欲しい」との連絡が入った。私も、神さまの怒りは非常に恐ろしいので、「それでは白鬚神社の御神前で神事を執り行なうことに致しましょう」ということに決まった。
白鬚神社御神前での祝詞の奏上が終わると、D家の氏神系列の神様が憑かって来られて、Yさんの口を借りて「もう命を取り上げるしかない」と強く語られた。やはり、Yさんの命も持っていくというのだ。
(私)
「この白鬚神社においてYさんは、それは多くの迷える霊たちを救済しております。その善行も考慮していただきたい」と申し上げるも、ダメだと断られる。
今回はいくらお頼みしても、なかなか許しのお言葉は戴けず、沈黙の時間ばかりが経過して行った。もうどうすることもできないのだろうかと半分諦めの気持ちも出そうになる。
そうしている内に、「白鬚神社のより高いところにおられる、古代の髪型(両耳の所に髪を束ねて居られる)と服装をされた神さまが本殿の方からお姿を現され、そして、神さま同士で話し合いが持たれています」と、霊眼に映る様子をMさんが語り始めた。
これこそが「天の助け」、まさに“天佑神助”が得られているのだと思われた。
(ちなみにD家の氏神系列の神さまは、古代の戦支度の姿をされた武神らしく、Мさんがいくらご尊顔を拝しようとしても全く見ることができず、ただ眼だけがハッキリと見えていたということだ)
(私)
「Yさんには、毎日、神さま方のおまつりを怠ることなく行わせるので、何とか、せめて神さまに心を寄せようとする者たちだけでも命を助けていただけないものでしょうか」と申し上げた。
すると、その神さまは、ようやく静かに首を縦に振られた。
(私)
「ありがとうございます。・・・・・・・以上、これにてお帰り願い申し上げます」
と、こちらから申し上げて拍手を二度打つと、神憑かりは終わった。
神さまにお帰りいただいた後も、様々な霊達が憑かって来て多くのことを語って行った。
◆白鬚神社におけるD家の人たちのお祓い 〈4月14日〉
前回の白鬚神社における御祈祷の後、Yさんが家に帰って神社での出来事をお母さんにお話したらしく、翌日、お母さんから「何とかならないものでしょうか、D家の者たち皆をどうか宜しくお願いします」といった内容の電話が掛かってきた。
やはり、実の親兄弟と、自分の実家に関することなので、簡単には割り切ることが出来ないのは当然のことです。その後、Yさんからも「どうしたらよいでしょうか」との電話もあり、「それでは、後ろに白鬚神社の神様たちに控えていただかないと私の命も危ういと思われるので、本当のラストチャンスということで、今度はD家の一族の方達に白鬚神社まで来てもらって、神社で神事を執り行うことにいたしましょう」ということになった。
神事を行う当日、D家の親族達が集まる以前に、白鬚神社の拝殿前にはD家の神さまが先に来られてお待ちになられている姿がMさんには見えているということでした。
夕刻、Yさんのお母さんとお祖父さん、姉、末の弟、そして、叔母夫婦と従姉妹等が車数台に分乗して来社した。私の方からこれまでの経緯を話し、「私自身もどうなるか分からないのだが、出来るだけのことはやってみる」と伝えた。
祈祷後、Yさんに神憑かりが始まるも、神様は何も語ろうとはしませんでした。Mさんによると、もう既に決まっていることなので神さまは何も話さないでいるのだという。もう、断は下されており、前回、さらに上の神さまとお話しなされて決まってしまっていることらしい。Mさんの霊眼には、Yさんの母親の実家の家に、天から黒い竜巻のような、稲妻のようなものが落ちている状況が見えているという。
更に沈黙が続いた後、老齢で堪え性も無くなっているYさんの祖父が口を開き、「何で、神主さんとその女の人(Mさんのこと)だけが話しあって、Yは黙っているのですか?」と言葉激しく問い正してきました。
(D家の人たちは、私とMさんをペテン師だと疑っているようでした。それは至極当然なことで、誰だってそのように捉えるであろう状況下にあるとも思えたからです)
すると、それまで沈黙されていた神さまが、突然、「黙れ、まだ判らぬのか」とYさんの口を借りて祖父を強く叱責された。そして、Yさんの祖父と叔父に対し、「わしには心の底までも見えるのであるぞ。そもそも何で長男が来ていないのだ」とおっしゃられた。「もう始まっているのだぞ。長男の言葉に耳を傾けるなら、早く長男の家に越していった方がよいとも神様はおっしゃられてます」とMさんもいいます。
(神さま)
「もう決まっていることだ」、そして私に向かっても、「これはそちとも約束したことであるな」とも語られます。
(私)
「前回の祈祷の際に、心を寄せようとする者はお助け願いたいと申し上げましたところ、神さまは御首を縦に振ってくださいました。それも約束かと思われますので、心を寄せようとしない者に対しては断を下していただいて構いませんが、心寄せる者たちに対しましてはお許しをお与えください」とひらに申し上げた。
すると、ようやくのこと、神さまが静かにうなずかれた。
(私)
「ありがとうございます。本当に有り難うございます。・・・・・・・・・以上、これにてお帰り願い申し上げます」
と、大きく柏手を二度打って昇神していただき、神憑かりが終わった。
〈これ以降、この神様が憑かってくることはなかった。D家の方達は現在でも平穏に暮らしているらしい。〉
●その後、D家の二代前の先祖が憑ってきて、思念のみによってその思いを伝えてきているとМさんが語った。(おそらく以前からやって来ている一郎さんという霊だろう)
「今の家には四代前に越して来たのだ。前に住んでいた所でも不信心によると思われる障りがあった事に気づき、氏神社を祀ったりもしたのだが、しっかりとした神信仰を教えてこないでしまった。又、同じことになってしまった」と。
●次第に、YさんにD家とは関係のない霊が入ってくるようになったので、D家の皆さんには帰ってもらいました。数日前にМさんから電話で、「テレビで、フィリピン女性のバラバラ殺人事件のニュースを見ていたら気分が悪くなりました。何か、来られたりすることになるのでしょうか」という連絡があり、「沖縄戦で亡くなられた霊の方たちが大勢やってきたという事もあったばかりだし、距離は全く関係ないみたいなので、そういったことも十分に考えられるのではないでしょうか」と話し合っていたところ、どうやらその霊がYさんに憑かって来たようなのでした。
自らは話をしないで、思念のみを伝えてきているらしい。「おかあさん、おかあさん」と繰り返し叫んでおり、そして、「あの男は冷酷な人でなしで、バラバラ殺人を犯したことを何とも思っていない。その魂は何度も生まれ変わって同じようなことを繰り返している。何で私はこんな目に遭ってしまったのか」と語っているという。
(私)
「前世において、何らかの罪を犯しているはずです。それで今回のような事件に巻き込まれてしまったのでしょう。これでカルマは帳消しになった筈です。あとは神さまの元に向かって行き、よく学び、あの世からお母さんをお守りしなさい」と諭す。
その言葉に対し、その女性の霊は「国籍や信仰は関係ないのか」と問うているというので、「全く関係ないから大丈夫です」と話すと、安心してあの世へと向かって行ったということだ。
●次に、大変美人好きな男の霊が入った。「付き合っていたモデルの女性が芸能界に入ってしまった。大部貢いだのに。・・・それで当てつけの為に自殺した」と語っているという。「あの世にも美人は大勢いるから、安心して向かいなさい」と導いてやった。
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★霊媒の門番
欧米におけるスピリッチャリズムでは、霊たち(霊界)からの通信“媒体”となる役目を担う「霊媒(mediumまたはspirit medium)」たちの守護霊として、最も多いのがインディアン(ネイティブ・アメリカン)霊だとされている。よって、彼らは“霊媒の門番”とも呼ばれているらしい。
彼らは超自然の力についての知識が豊富で、さらに心霊の法則にも通じていたからだといわれている。
日本の霊媒たちの場合は、巫女、行者、陰陽師といった方たちの守護霊が多いのではなかろうかとも考えている。
“神さま”が憑かっているときの状況と“迷える霊”が憑かっている時の状況とでは、どの様に異なるのかをMさんに尋ねてみた。
「神さまが憑かっている時のYさんのオーラの内側は、まるで綺麗なキューティクルのようになり、その中に様々な映像が映し出されるのです。逆に、迷える死霊たちが憑いている時のオーラの状態はと言うと、まるで汚れたドブ水のようで、その中に様々な映像が映し出されるのだ」とのことでした。・・・・・・まるでテレビ画面の様です。
そういった話を聞くにつけ、「霊媒」というものは、まさにその呼び名の通り「“霊たちを映し出す媒体”“霊界を映し出す媒体”となるお役目の方たち」なのだと、深く感じ入るものがあります。
さらに、規模が大きな話になりますが、ラジオやテレビなどの“大衆伝達の手段、媒体”を意味する「マスメディア(mediaはmediumの複数形)」といったものは、この世に生きている人々の心霊事象・状況の伝達のみならず、あの世からの働きかけも受けやすい(いや、受けている)ものなのではなかろうかとも考えられます。
よって、マスメディア関係の方たちには、出来る限り、世の中を善き方へと導いて行く内容の番組(神さま視点の番組)を製作していただき、「霊媒の門番」として、ラジオ、テレビといったマス・レベルの“媒体”に映し出してもらいたいとも考えるのです。
因みに、Mさんはいつから霊眼が開けたのかというと、初めて白鬚神社にYさんの付き添いで足を運んだ際に、車から降りてきた私を見て「何で三人揃って来たのだろう?」と、私の側に寄り添っていた二人の守護霊の姿までも見えてしまったのが総ての始まりだったとの事です。
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